ドバイランドデパートメントを背景にゴールデンアワーで書類を手にするビジネスパーソンのシルエット
2026年3月10日52

【2026年3月最新】ドバイ法人「海外売主の新ルール」完全対応ガイド|日本人オーナーが必ず知るべき売却手続き・税務・送金の実務フロー

この記事でわかること

  • DLD・RERAによる手続き要件の強化が進行中。非居住者(日本在住オーナー)は追加の本人確認・書類提出を求められるケースが増加しており、旧手続きのまま進めると申請差戻し・手続き遅延のリスクあり
  • 売却フローは全7ステップ、標準所要期間は90〜120日。POA(委任状)の認証に3〜4週間かかるため早期着手が必須
  • DLDオンラインポータルでの追加登録・NOC取得要件の拡大・銀行残高証明や資金源証明の提出要求が実務で確認されている
  • UAEにキャピタルゲイン税はないが、日本居住者は所得税法に基づき全世界所得課税の対象。確定申告を忘れると加算税・延滞税のリスク
  • 国外送金等調書法に基づき金融機関は100万円超の国外送金・受取を税務署に報告。国外財産調書の提出要件(5,000万円超)も要確認
  • 法人名義・オフプラン転売・相続物件など、ケースごとに手続き・課税が大きく異なる
  • RERA登録エージェント・UAE弁護士・日本の税理士の3者連携が売却成功の鍵
ドバイランドデパートメントを背景にゴールデンアワーで書類を手にするビジネスパーソンのシルエット

【2026年最新】ドバイ不動産売却の手続き方法と流れ|日本人オーナー向け海外売主ルール完全対応ガイド

「ドバイで買った物件を売りたいけれど、手続きの流れが分からず不安……」——そんな日本人オーナーの声が、2026年に入ってから急増しています。

ドバイ不動産の売却は、日本の不動産売却とは手続き・税務・送金のすべてが異なります。特に日本在住のまま売却する「海外売主」は、DLD(Dubai Land Department:ドバイ土地局)やRERA(Real Estate Regulatory Agency:不動産規制庁)による手続き要件の強化が進んでおり、従来の方法では申請差戻しや追加書類の要求で手続きが大幅に遅延するリスクが生じています。

この記事では、ドバイ不動産売却を検討する日本人オーナーに向けて、2026年3月時点の最新手続きに対応した7ステップの実務フローを、書類準備から日本での確定申告まで網羅的に解説します。DLD売却手続きや非居住者の手続き方法に不慣れな方でも、この記事を読めば全体像と具体的な行動手順が明確になります。

ドバイ不動産の売却・購入に関するご相談は、ASTRAVISTA REAL ESTATE JAPANにお任せください。デベロッパー直仕入れにより価格競争力のあるご提案が可能です。ドバイ現地法人があるため、日本語で完結できます。

まずは無料相談(1分で完了)

なぜ今「海外売主」の手続き方法を正しく知る必要があるのか

ドバイランドデパートメントのモダンなガラス張りオフィスビル入口にアラビア語と英語の看板がある景観

DLD・RERAによる手続き要件の強化動向

DLDおよびRERAは、2024年〜2025年にかけてAML(Anti-Money Laundering:マネーロンダリング防止)対策の一環として、非居住者の不動産取引に関する手続き要件を段階的に強化してきました。Gulf News(2025年9月報道)やKhaleej Times(2025年11月報道)によると、DLDは非居住者の売却申請に対して追加の本人確認書類や資金源証明を求めるケースが増加しています。

なお、本記事では便宜上、「海外売主」を「UAEに有効な居住ビザを持たず、UAE国外に主たる居住地を持つ不動産オーナー」と定義します。これはDLD/RERAの正式な法的定義ではなく、実務上の分類としてご理解ください。つまり、日本在住でドバイに投資物件を保有している日本人オーナーの大半が該当します。ゴールデンビザを保有していても、実際の居住実態がUAE国外にある場合は同様の追加手続きを求められる可能性があるため注意が必要です。

実務で確認されている変更点

RERA登録エージェントの現場実務や、当社がサポートした案件の経験から、以下の点で手続き要件の強化が確認されています。

  • DLDオンラインポータルでの追加登録手続き——一部の実務では、非居住者向けに追加の本人確認・アカウント登録ステップが求められるケースが報告されています(出典:Property Finder Market Report 2025年Q4)
  • POA(委任状)の認証要件の厳格化——アポスティーユに加え、DLDの実務上UAE大使館での追加認証が求められるケースが増加しています
  • 銀行残高証明・資金源証明の提出要求——AML強化の一環で、DLDが追加書類を求める頻度が高まっています(出典:DLD公式サイト dubailand.gov.ae のAMLガイドライン)
  • NOC(No Objection Certificate)取得要件の拡大——管理組合からのNOCも必須となるケースが増加しています

※上記は2026年3月時点の実務動向であり、正式な法改正通達として公表されたものと、運用レベルで強化されたものが混在しています。最新の要件は必ずDLD公式(dubailand.gov.ae)またはRERA登録エージェントにご確認ください。

日本人オーナーが陥りやすい3つの落とし穴

実際に手続きをサポートした経験から、日本人オーナーが特につまずきやすいポイントは以下の3つです。

  1. 「前回と同じ手続きで大丈夫」と思い込む——2024年以前に購入した方は旧手続きの記憶で動きがちですが、売却時の要件は購入時とは異なり、年々強化されています
  2. POAの認証不備で手続きが止まる——日本の公証役場で作成しただけでは不十分なケースがあります。外務省アポスティーユに加え、DLDの実務上UAE大使館認証が求められる場合があり、不備があると申請差戻しの原因になります
  3. 日本での確定申告を忘れる(または知らない)——UAEにキャピタルゲイン税がないため「無税」と誤解する方が多いですが、日本居住者は全世界所得課税の対象です(所得税法第7条)

手続き要件を最新の状態で把握せずに進めてしまうと、申請差戻し・追加書類の要求・手続き遅延が生じるリスクがあります。以下で、2026年3月時点の最新手続きに対応した正しい手順を7ステップで解説します。

【全体像】日本人オーナーのドバイ不動産売却フロー:7ステップ完全マップ

ドバイマリーナを臨む高層オフィスのデスクに不動産書類とノートパソコンが置かれている光景

ステップ概観:準備〜送金完了までの標準タイムライン

ドバイ不動産売却の全体像を、日本人オーナー向けに7ステップで整理します。

ステップ内容所要期間目安
STEP 1事前準備:書類収集・本人確認2〜4週間
STEP 2DLD手続き:売却申請・NOC取得・契約締結3〜6週間
STEP 3UAE国内の資金管理:売却代金の受取1〜2週間
STEP 4海外送金:UAEから日本への資金移転1〜2週間
STEP 5日本での税務処理:確定申告売却翌年2〜3月
STEP 6ケース別対応(法人名義・オフプランなど)ケースにより異なる
STEP 7専門家連携・最終確認全期間を通じて

標準所要期間は最短60日〜通常90〜120日です。書類の不備や銀行手続きの遅延で延びるケースが多いため、余裕を持ったスケジュールが重要です。

居住ステータス別チェックリスト

  • 日本在住(UAE居住ビザなし):海外売主フルプロセス。POA必須、DLDへの追加登録手続きが必要となる可能性あり
  • 二重生活(日本+UAE):UAE居住ビザの有効性を確認。有効なら一般売主プロセスの可能性あり
  • ゴールデンビザ保有:ビザが有効かつUAE居住実態がある場合は一般プロセス。ただし、日本に183日以上滞在している場合は税務上の「日本居住者」として確定申告義務あり(所得税法第2条)

いずれのケースでも、早期にRERA登録エージェントとUAE法律事務所を確保することが成功の鍵です。

STEP 1|事前準備:必要書類の収集と本人確認手続きの方法

DLD登録・権利証(Title Deed)の現状確認

まず最初に行うべきは、Title Deed(権利証)の名義確認とモーゲージ有無の確認です。DLDの公式アプリ「Dubai REST」で、物件の登録情報を確認できます(出典:DLD公式サイト dubailand.gov.ae)。

  • 名義がパスポート番号と一致しているか
  • モーゲージ(抵当権)が設定されていないか
  • 共有名義の場合、全名義人の同意が必要

パスポート・公証・アポスティーユ:日本側で揃える書類一覧

非居住者としてDLD売却手続きを進めるために必要な書類は以下のとおりです。

  1. パスポートコピー(有効期限6ヶ月以上)
  2. Title Deed原本またはコピー
  3. 委任状(POA)——後述の手順で作成・認証
  4. 銀行残高証明書(英文・直近3ヶ月以内)
  5. 税務居住証明書(日本の税務署で取得可能。英文フォーム)
  6. Emirates ID(保有している場合)

委任状(Power of Attorney)の作成と認証手順

日本在住のまま売却する場合、POA(委任状)が最も重要な書類です。作成から認証まで以下のステップが必要です。

  1. 日本の公証役場で公証——費用は約11,000円〜。英語・アラビア語の併記が推奨されます
  2. 外務省でアポスティーユ取得——郵送申請で約1〜2週間(出典:外務省公式サイト「公印確認・アポスティーユ」)
  3. 在日本UAE大使館での認証——DLDの実務上、ケースによりUAE大使館での追加認証が求められることがあります。費用は約15,000〜20,000円、所要約1週間が目安です。最新の受入要件はRERA登録エージェントまたはUAE大使館に直接ご確認ください

POA作成にかかる合計費用は約3万〜5万円、期間は約3〜4週間が目安です。なお、POAの有効期限は通常1〜2年ですが、売却完了まで有効であることを必ず確認してください。

手続きの詳細や法人設立に関する注意点は、ドバイ法人「インボイス詐欺・幽霊エージェント・過大請求」完全防衛マニュアルでも解説しています。信頼できる専門家選びの参考にしてください。

STEP 2|DLD手続き:売却申請から契約締結までの流れ

ドバイランドデパートメントの受付カウンターで書類を提出するビジネスマンの景観

DLDオンラインポータルでの登録と申請

DLDの公式オンラインポータル「Dubai REST」を通じて売却申請を行います。非居住者の場合、一部の実務では追加の本人確認ステップや資金源証明の提出が求められるケースが報告されています(出典:Property Finder Market Report 2025年Q4)。

登録に必要な情報は、パスポート情報・UAE国外の住所・銀行口座情報です。追加手続きが発生した場合、登録完了まで約5〜10営業日かかることがあります。

NOC(No Objection Certificate)取得

NOCとは、デベロッパーや管理組合が「売却に異議なし」と証明する書類です。未払いのサービスチャージや管理費がある場合、NOCは発行されません。

  • デベロッパーNOC:RERA登録エージェントの現場実務では、費用は通常500〜5,000AED(約2万〜20万円)。発行まで5〜10営業日が目安です
  • 管理組合NOC:近年の実務で追加要件化されるケースが増加。費用は500〜1,000AED(約2万〜4万円)程度です

Form A〜Form F:書類提出から売買契約締結までの流れ

DLDの売却手続きは、以下の書類フローで進みます(出典:RERA公式手続きガイド)。

  1. Form A(売却委任契約):RERA登録エージェントとの契約書
  2. Form B(購入委任契約):買主側エージェントとの契約書
  3. Form F(売買成立通知):売主・買主双方の合意を確認
  4. SPA(Sale and Purchase Agreement):正式な売買契約書の締結

海外売主の場合、SPAへの署名はPOAを通じて代理人が行うのが一般的です。2026年3月時点では、一部の電子署名プラットフォームも認められつつありますが、DLDの最終確認が必要です。

DLD登録費・Transfer Fee:2026年3月時点の費用一覧

費目金額日本円換算(1AED≒40円)
Transfer Fee物件価格の4%例:200万AED物件→8万AED(約320万円)
DLD管理手数料580AED約23,200円
不動産仲介手数料(売主側)物件価格の2%(市場慣行)例:200万AED物件→4万AED(約160万円)
NOC費用500〜5,000AED約2万〜20万円

DLD公式サイト(dubailand.gov.ae)の手数料一覧によると、Transfer Fee 4%は買主負担が原則です。ただし、実務上の負担配分は契約交渉によって異なり、売主・買主で2%ずつ折半するケースも多く見られます。SPA締結前に必ず負担配分を交渉・明記しましょう。

売却代金はエスクロー口座(Escrow Account:第三者預託口座)を通じて安全に管理されます。DLD認可のエスクロー会社を利用することで、売主・買主双方のリスクを軽減できます。

手続きが不安な方、一人で進めるのが難しいと感じた方は、まずはお気軽にご相談ください。ASTRAVISTA REAL ESTATE JAPANはドバイ現地法人を持ち、RERA登録エージェントとの連携体制が整っています。日本語で完結できるサポートをご提供します。

無料で相談してみる

STEP 3|UAE国内の資金管理:売却代金の受取と両替

UAE銀行口座がない場合の代替手段

日本在住でUAE銀行口座を持たないオーナーは、以下の方法で売却代金を受け取ります。

  • エスクロー会社経由:DLD認可のエスクロー会社が一時的に資金を保管し、指定口座に送金
  • UAE弁護士の預託口座(Client Account)経由:弁護士が資金を受領後、日本の口座に送金指示

いずれの場合も、KYC(Know Your Customer:本人確認)・AML対応として、パスポート・住所証明・資金の出所証明が求められます。

AED→JPY両替のタイミングについて

AED(UAEディルハム)は米ドルにペッグ(固定)されているため、実質的にはUSD/JPYの為替レートに連動します。2026年3月時点のレートは1AED ≒ 約40円です。

大口の両替(5万USD超相当)では、銀行の窓口レートよりも外国為替専門業者のほうが0.5〜1%程度有利なケースがあります。ただし、為替変動リスクがあるため、一括両替か分割両替かは個人の判断になります。将来の為替レートを予測することはできませんので、リスク許容度に応じた判断が重要です。

STEP 4|合法的な海外送金:UAEから日本への資金移転の方法

UAEの外国送金規制と日本側の申告ルール

UAEには外国為替管理法がなく、資金の海外送金は原則自由です。ただし、AML規制に基づくKYCは厳格に行われます。

一方、日本側では以下の申告義務があります。

  • 国外送金等調書制度:「内国税の適正な課税の確保を図るための国外送金等に係る調書の提出等に関する法律」(国外送金等調書法)に基づき、金融機関は100万円超の国外送金・受取について「国外送金等調書」を税務署に提出します(出典:国税庁「国外送金等調書の提出制度」)。つまり、金融機関が報告主体であり、送金者自身の報告義務ではありませんが、税務署は送金情報を把握しています
  • 国外財産調書制度:国税庁の「国外財産調書制度」により、年末時点で5,000万円超の国外財産がある居住者は、翌年6月末までに国外財産調書を提出する義務があります(出典:国税庁「国外財産調書の提出制度」)
  • 財産債務調書:所得2,000万円超かつ財産3億円超の場合は財産債務調書の提出義務があります

推奨送金手段の比較

送金手段手数料目安着金日数上限
SWIFT電信送金(銀行間)3,000〜8,000円+中継銀行手数料3〜5営業日実質上限なし
Wise(フィンテック)送金額の0.5〜1%程度1〜3営業日1回あたり約1,500万円
暗号資産経由変動あり即時〜数時間取引所の上限に依存

大口送金(数千万円〜億単位)にはSWIFT電信送金が最も確実です。Wiseは少額〜中額に向いていますが、1回あたりの送金上限があるため、複数回に分ける必要がある場合があります。暗号資産経由は法的グレーゾーンが残るため、現時点では推奨しません

UAE居住者証明や出国税に関する詳細は、UAE居住者証明×日本の出国税(国外転出時課税)完全攻略ガイドもあわせてご確認ください。

STEP 5|日本での税務処理:確定申告の方法と二重課税対策

東京の高層オフィス会議室で税理士と日本人投資家がドバイ不動産について打ち合わせをしている景観

海外不動産売却益の日本での課税ルール

ドバイ不動産売却の確定申告は、日本人オーナーにとって最も重要かつ見落とされがちなステップです。

日本の居住者(日本に住所を有する者)は、所得税法第7条に基づき、全世界所得に対して日本の所得税・住民税が課されます。ドバイでの不動産売却益も例外ではありません。

  • 短期譲渡所得(保有5年以内):所得税30%+住民税9%=合計約39%(租税特別措置法第32条)
  • 長期譲渡所得(保有5年超):所得税15%+住民税5%=合計約20%(租税特別措置法第31条)

※保有期間は「売却した年の1月1日時点」で5年を超えているかで判定します。

取得費・譲渡費用の計算:為替換算のルール

売却益の計算式は以下のとおりです。

譲渡所得 = 売却価格(円換算) − 取得費(円換算) − 譲渡費用(円換算)

  • 売却価格の円換算:売却代金を受領した日のTTB(対顧客電信買相場)レートを使用
  • 取得費の円換算:購入時に送金した日のTTS(対顧客電信売相場)レートを使用
  • 譲渡費用:仲介手数料・DLD費用・弁護士費用など

購入時の領収書・送金記録は必ず保管してください。取得費を立証できない場合、売却価格の5%が概算取得費となり、税負担が大幅に増加します(所得税法第38条)。

UAE側に税金はかかるか?

2026年3月時点で、UAEには個人の不動産売却益に対するキャピタルゲイン税はありません。2023年に導入されたUAE法人税(9%)も、個人の不動産売却には原則適用されません。ただし、法人名義で物件を保有している場合は法人税の対象となる可能性があるため、詳細はUAE法人税9%×フリーゾーン免税 最新判定ガイドをご確認ください。

日本とUAEの租税条約

日本とUAEの間には租税条約が締結されています(2013年発効、正式名称:「所得に対する租税に関する二重課税の回避及び脱税の防止のための日本国とアラブ首長国連邦との間の条約」)。ただし、UAE側で不動産売却益に課税されない以上、外国税額控除の適用場面は実務上ほぼありません。結果として、売却益に対する税金は日本でのみ課税されるのが一般的です。

税務の具体的な判断は個人の状況により大きく異なるため、海外不動産売却に精通した税理士への相談を強くお勧めします

ケース別シミュレーション:あなたはどのパターン?

ケース①:日本在住・UAE口座なし・モーゲージなし(最もシンプル)

最もシンプルなケースです。POA作成→DLD登録→NOC取得→SPA締結→エスクロー経由で資金受取→日本に送金→確定申告の流れで、約90日で完了が目安です。

概算コスト例(200万AED=約8,000万円の物件の場合):

  • POA作成・認証:約3万〜5万円
  • NOC費用:約2万〜20万円
  • 仲介手数料(2%):4万AED(約160万円)
  • Transfer Fee折半分(2%):4万AED(約160万円)
  • 送金手数料:約1万〜3万円
  • 税理士費用:約10万〜30万円

※検算:200万AED × 40円 = 8,000万円。4万AED × 40円 = 160万円。

ケース②:ゴールデンビザ保有・UAE口座あり・複数物件保有

UAE銀行口座があるため資金管理がスムーズですが、複数物件の場合はNOCを物件ごとに取得する必要があります。また、日本に183日以上滞在している場合は日本の居住者として確定申告が必要です。

ケース③:法人名義(フリーゾーン会社)で物件保有

法人名義の売却は個人とは手続き・課税が大きく異なります。法人の取締役会決議書、会社登記書類、法人のNOCなどが追加で必要です。また、UAE法人税(9%)の対象となる可能性があるため、UAE側の税務アドバイザーとの連携が不可欠です。

ケース④:オフプラン物件をコンプリート前に転売(Assignment Sale)

Assignment Sale(権利譲渡)は、デベロッパーの事前承認が必須です。RERA登録エージェントの現場実務では、通常物件価格の2〜5%のAssignment Feeがデベロッパーに支払われます。また、一部デベロッパーは支払済み金額が一定割合(30〜40%)に達するまでAssignment Saleを認めない方針を取っています(出典:Bayut.com「Off-Plan Property Guide」2025年版)。

信頼できる専門家の選び方:エージェント・弁護士・税理士の役割分担

RERA登録エージェントの確認方法

ドバイ不動産売却で日本人オーナーが最初に確保すべきは、RERA(不動産規制庁)に正式登録されたエージェントです。

  • 確認方法:DLDの公式サイト「Dubai Brokers」ページでBRN(Broker Registration Number)を検索(出典:dubailand.gov.ae)
  • 手数料相場:売主側は物件価格の2%が市場標準。交渉の余地はありますが、極端に安い業者は要注意です
  • 日本語対応:日本語で対応可能なエージェントは限られるため、早期の確保が重要です

UAE法律事務所に依頼すべき業務範囲

  • POA作成のUAE側認証サポート
  • SPA(売買契約書)のレビュー
  • DLD手続きの代理
  • エスクロー口座の管理・送金指示

RERA登録エージェントの現場感では、弁護士費用は5,000〜15,000AED(約20万〜60万円)が目安です。スコープ(業務範囲)を事前に明確にし、追加費用の発生条件を書面で確認してください。

日本側税理士:海外不動産売却に対応できる専門家の見つけ方

国内の不動産売却と異なり、為替換算・国外財産調書・租税条約の知識が求められます。「国際税務」「海外不動産」をキーワードに、実績のある税理士法人に相談するのが確実です。事前に以下の情報を準備しておくとスムーズです。

  • 物件の購入時期・購入価格(AEDと送金時の円額)
  • 売却価格(AED)と受取予定時期
  • 購入時の送金記録・領収書
  • UAE側で支払った費用の一覧

よくある質問(FAQ):日本人オーナーが迷うポイントQ&A

Q1:日本にいたまま売却は完結できますか?

はい、POA(委任状)を適切に作成・認証すれば、日本在住のまま売却を完結できます。ただし、POAは日本の公証役場→外務省アポスティーユの取得が必要です。さらにDLDの実務上、UAE大使館での追加認証が求められるケースがあるため、RERA登録エージェントに最新の受入要件を確認してください。

Q2:売却益を日本に送金すると税務署に把握されますか?

国外送金等調書法に基づき、金融機関は100万円超の国外送金・受取について国外送金等調書を税務署に提出します(出典:国税庁「国外送金等調書の提出制度」)。また、国税庁の国外財産調書制度により、年末時点で5,000万円超の国外財産がある場合は国外財産調書の提出が必要です。無申告は加算税・延滞税の対象となるため、自発的な確定申告を強くお勧めします。「把握されるかどうか」ではなく、「正しく申告する」ことが最善の対策です。

Q3:モーゲージ残債がある場合の売却手順は?

売却前にモーゲージ解除(Mortgage Release / Liability Letter取得)が必要です。銀行に残債一括返済を行い、抵当権を解除します。現地銀行の実務では、費用は通常1,000〜3,000AED(約4万〜12万円)程度とされています。買主が新たにローンを組む場合はバイヤーズモーゲージとの調整も発生するため、RERA登録エージェントの現場感では通常より2〜4週間長くかかるケースが多いです。

Q4:相続した物件の売却で追加書類は必要ですか?

はい。日本の裁判所の検認証明書(Probate)、相続証明書、遺産分割協議書などが必要です。これらもアポスティーユ→UAE大使館認証が必要となるケースがあり、通常の売却より追加で1〜2ヶ月かかる可能性があります。

Q5:売却をキャンセルした場合のペナルティは?

SPA締結後のキャンセルは、主要仲介実務ではデポジット(売買価格の10%が一般的)の没収リスクがあります。Form F提出後のキャンセルはさらに複雑で、DLDへの追加手続きと費用が発生します。キャンセルの可能性がある場合は、SPA内に条件付き解除条項を盛り込む交渉が重要です。

まとめ:2026年最新のドバイ不動産売却手続き 成功チェックリスト

3フェーズ別チェックリスト

【フェーズ1:売却開始前】

  • ☐ Title Deedの名義・モーゲージ有無を確認(Dubai RESTアプリ)
  • ☐ RERA登録エージェントを選定・契約(DLD公式サイトでBRN確認)
  • ☐ UAE法律事務所を選定
  • ☐ POA作成→公証→アポスティーユ→(必要に応じて)UAE大使館認証
  • ☐ 銀行残高証明・税務居住証明を取得
  • ☐ DLDオンラインポータルでの登録手続きを完了

【フェーズ2:DLD申請中】

  • ☐ NOC(デベロッパー+管理組合)を取得
  • ☐ Form A→Form F→SPA締結
  • ☐ Transfer Fee・仲介手数料の負担配分を確認・書面化
  • ☐ エスクロー口座の設定・資金管理

【フェーズ3:送金完了後】

  • ☐ UAE→日本への送金完了を確認
  • ☐ 国外財産調書の要否を確認(年末時点で5,000万円超の国外財産がある場合)
  • ☐ 確定申告の準備(売却翌年2〜3月)
  • ☐ 税理士と連携して譲渡所得を申告

今すぐ行動すべき優先事項トップ5

  1. Title Deedの現状確認——Dubai RESTアプリで今すぐ確認可能
  2. RERA登録エージェントの選定——信頼できる日本語対応エージェントは早い者勝ちです
  3. POAの準備開始——認証完了まで3〜4週間かかるため、最優先で着手してください
  4. 購入時の書類・送金記録の整理——確定申告の取得費立証に不可欠です
  5. 海外不動産に強い税理士の選定——売却前に相談することで節税の選択肢が広がる可能性があります

ドバイ不動産売却は、日本人オーナーにとって複雑に見えますが、正しい手順と信頼できる専門家チームがあれば、日本にいながら安全に完了できます。2026年3月時点の最新手続きに対応した方法と流れで、確実な売却を実現してください。

ドバイ不動産の売却サポート・購入相談は、ASTRAVISTA REAL ESTATE JAPANにお任せください。デベロッパー直仕入れにより、デベロッパー直販案件では仲介手数料がかかりません。ドバイ現地法人(ASTRAVISTA REAL ESTATE L.L.C)があるため、日本語で最初から最後まで完結できます。まずは相談だけでもOKです。

無料相談はこちら(1分で完了)

監修者情報

今津遼也|ASTRAVISTA REAL ESTATE JAPAN株式会社 取締役/ドバイ不動産専門家/起業家

ドバイ法人設立・不動産投資の実務に精通し、日本人投資家のドバイ進出を多数サポート。法人設立から物件売却まで一貫したアドバイスを提供。

【免責事項】

本記事は情報提供を目的としたものであり、特定の不動産への投資を推奨・勧誘するものではありません。投資に関する最終決定は、ご自身の判断と責任において行ってください。本記事の情報は作成時点のものであり、将来の運用成果や価格変動を保証するものではありません。不動産投資にはリスクが伴い、元本割れの可能性があります。税務・法務に関する具体的なアドバイスは、専門家(税理士・弁護士等)にご相談ください。

※本記事の情報は2026年3月時点のものです。DLD・RERAの規制・手続き要件は随時更新される可能性があるため、最新情報は必ずDLD公式サイト(dubailand.gov.ae)、RERA、国税庁、または各専門家にご確認ください。

※本記事中の「海外売主」は便宜上の呼称であり、DLD/RERAの正式な法的定義とは異なる場合があります。実務上の手続き要件の強化は、正式な法改正通達として公表されたものと運用レベルで変更されたものが混在しています。個別の手続き要件は必ず公式機関またはRERA登録エージェントにご確認ください。

よくある質問

日本にいたまま、ドバイの物件売却は完結できますか?
はい、POA(委任状)を適切に作成・認証すれば、日本在住のまま売却を完結できます。ただし、POAは日本の公証役場→外務省アポスティーユの取得が必要です。さらにDLDの実務上、UAE大使館での追加認証が求められるケースがあるため、RERA登録エージェントに最新の受入要件を確認してください。
ドバイ不動産の売却益を日本に送金すると税務署に把握されますか?
国外送金等調書法に基づき、金融機関は100万円超の国外送金・受取について国外送金等調書を税務署に提出します(出典:国税庁「国外送金等調書の提出制度」)。また、国外財産調書制度により、年末時点で5,000万円超の国外財産がある場合は国外財産調書の提出が必要です。無申告は加算税・延滞税の対象となるため、自発的な確定申告を強くお勧めします。
モーゲージ残債がある場合の売却手順は?
売却前にモーゲージ解除(Mortgage Release / Liability Letter取得)が必要です。現地銀行の実務では、費用は通常1,000〜3,000AED(約4万〜12万円)程度とされています。買主が新たにローンを組む場合はバイヤーズモーゲージとの調整も発生するため、通常より2〜4週間長くかかるケースが多いです。
DLDのTransfer Fee 4%は売主と買主のどちらが負担しますか?
DLD公式サイト(dubailand.gov.ae)の手数料一覧によると、Transfer Fee 4%は買主負担が原則です。ただし、実務上の負担配分は契約交渉によって異なり、売主・買主で2%ずつ折半するケースも多く見られます。SPA締結前に明確に取り決めることが重要です。
売却をキャンセルした場合、ペナルティはありますか?
SPA締結後のキャンセルは、主要仲介実務ではデポジット(売買価格の10%が一般的)の没収リスクがあります。Form F提出後のキャンセルはさらに複雑で、DLDへの追加手続きと費用が発生します。キャンセルの可能性がある場合は、SPA内に条件付き解除条項を盛り込む交渉が重要です。

この記事をシェア

ドバイ不動産投資に興味がありますか?

専門スタッフが日本語で丁寧にご案内いたします。まずはお気軽にお問い合わせください。